演劇教育 ~石井路子先生の挑戦~
先日、と言っても1ヵ月ほど前になりますが、
水谷八也先生と石井路子先生の対談
がありました!
水谷先生は教授紹介でも書いた通り、早稲田を代表する演劇教授のおひとりです。対する
石井路子先生は追手門学院高校の教諭です。
ん?高校の教諭?と思われるかもしれません、
しかしもちろんただの先生ではありません。
石井先生は通称ドラマティーチャーと呼ばれる演劇の先生で、
2014年に飴屋 法水演出のもと第58回岸田國士戯曲賞を受賞した、東日本大震災を扱った問題作「ブルーシート」を演じた高校生の育ての親なんです!
ま、つまりは高校生に演劇を教えるスゴイ人です!
今回の対談はその時のあれこれや演劇教育のススメを書いた著書の出版を記念したものだったのですが、それはそれは濃い内容でした!
まず、演劇と教育についてだったのですが、いきなり話は戦後政策になりました!
なんと戦後は今より演劇を積極的に取り入れて子供にも教育しようという動きがあったそうです。
というのも、戦後アメリカから経験主義(なんでも経験で学ぼうって考え)が輸入され、演劇はそのための良い手段だったようです。
代表的なのは学芸会でやるお遊戯ですね、小学校の時とかはなんでこんなのやるんだろうと思ってましたがそんな裏話があったんですね!
またGHQによってワイルダーの戯曲が上演されたこともあったそうです!(見たい!!)
しかし経験主義はどんどん廃れていきます。
そう、高度経済成長によって、勉強や知識が重視されるようになって、演劇なんてやってる暇ない!ってなったんですね😂
でもそれだけじゃダメなんじゃない?っていうのが石井先生の演劇教育なんですね。
石井先生の演劇教育には特徴があります、全部詳細には書ききれないので下にいくつか載せておきますね!
石井先生演劇教育の特徴
①とにかく身体を動かす!
→自分を知るにはまず身体を知ること、思いのほか動かないものだよー。
②授業中静かにしなさいとは言わない
③痛いということによって身体を認識できる。
④声のベクトルを意識させる
などなどです。
ちなみに筆者が1番深いなぁと思ったのが、
「演劇は違いを認識し合うものだ」
という言葉でした。
演劇とサーカスは余り物がいない、それぞれに良いところがある。だから演劇は技術がなくても成立する。
だそうです、なるほどぉ。
そして誰かがこう聞きます、「先生はなぜ演劇を教えているのですか?」
石井先生はこう言います。
「私は演劇を教えているのではなく、演劇を通した他者との関わり方を教えているのです。」
もっと気になった方は是非本を読んでみてください!
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